23 Daisuke Tanida INTERVEW 　しかし、この業務用体脂肪計は、販売価格が 万円と高価だったため、あま り売れず、販路を拡大することはできなかった。でも、大輔には確信があった。 必ずや、体脂肪計が売れる日が来るという確信が。 「この業務用体脂肪計をアメリカのワシントン大学に持って行って、 ある研究者に見せたんです。彼は、別れ際に僕にこう言いました。『お まえは億万長者になる』。『まさか！』と答えましたが、内心は健康 ビジネスの先進国アメリカの専門家に認められたようでとても嬉し かったですね。億万長者というのは大げさですが、彼の予言は結果 として的中することになりました」 　　その後、家庭用体脂肪計を開発。定価１万円台というリーズナブルな価格 を実現。大ブームを巻き起こした。そして 2001年にはこれまた世界初の「内 脂肪チェック付き脂肪計」、2003年には「体組成計」を発売し世間を驚かせ た。タニタは、日本の一般家庭に同社のコンセプトである「健康をはかる」と いう習慣を初めて持ち込んだのである。そしてそれを見事に定着させた。