【DO!BOOK・ページリンク】
0000237001   12 / 85

BOOKをみる

10秒後にBOOKのページに移動します


- 10 - 創団40 周年を迎えて 浜松市民吹奏楽団団長 加藤 泰司 1975 年6 月、わずか8 人の発起人によって産声を上げた浜松市民吹奏楽団は、おかげさまで40 歳を迎えることが出来ました。浜松のみならず様々な地域や様々な学校から、楽器を吹くのが好き、 音楽が好きという老若男女が集まり、週1 回、約2 時間の練習をこの40 年間続けて参りました。 40 年の間には、4 回にわたるドイツ・オーストリア演奏旅行、鹿児島の瀬戸口藤吉行進曲コンクー ルへの参加、ビアフェストの開催など、数々の貴重な経験をさせていただく事ができました。毎年 開催の定期演奏会では、20 数曲ものテレビ番組のテーマソングをつなげてメドレーを演奏した「チ ャンネル争い?」、曲の途中でテンポを遅くしたり早くしたり、音程を下げたり上げたりしてまる で蓄音機から流れる音楽を演奏した「レコード?」、創作物語と共に楽器紹介をする「音楽初めて 物語」、ファンタジーの世界をナレーションと演奏で綴った「ディズニーメドレー」など、東京パ イピングソサエテイとの共演(1982 年の第5 回演奏会)では、今では大変有名になった「アメージ ンググレース」や「Scotland the brave」を時代に先駆けて演奏・・・といったように、毎年独自 のアレンジと構成でお客様に楽しんでいただきました。 ドイツのバンドが来日した1991 年春のビアホールを貸し切っての初めてのビアフェストは、ド イツの方々から「お客様ももっと音楽を楽しんで頂いて良い。」という今まで日本人が知らなかっ た音楽の楽しみ方を学び、今では毎冬の恒例行事として25 年間常に満席、という大好評のイベン トの原点となりました。 そして40 周年を迎えるにあたり、忘れてはならない方々がいます。30 年以上の長きにわたり私 達を指導していただいた名誉指揮者の塚本好司先生、好司先生の友人でドイツ・マルクグリョーニ ンゲン吹奏楽団とザルツブルグ鉄道音楽隊と私達の橋渡しをしていただき現地でも大変親身にな って世話をしていただいたドイツ・シュツットガルト放送響トロンボーン奏者の故山本雅章さん、 神奈川在住にもかかわらず毎週市吹の為に来浜され大変熱心に指導していただいている現在の音 楽監督の塚本修也氏、そして創団当時から在籍し市吹を支えてきていただいた団員、これからも市 吹を支えていただける若き団員、毎週練習に行く団員を温かく見守っていてくれる家族の皆様、40 年の間に浜松市民吹奏楽団にかかわっていただいたすべての方々に感謝の意を表します。 私達の姉妹バンドであるドイツのマルクグリョーニンゲン吹奏楽団とオーストリアのザルツブ ルグ鉄道音楽隊は、ともに創立95 周年という大変歴史のある吹奏楽団です。私達は引き続きこの 2 つの伝統のある姉妹バンドとの交流を通じて、音楽文化発展に少しでも貢献できることを願って います。 わずか8 人から始まったこの浜松市民吹奏楽団も、現在80 名を超える団員に恵まれ、若い団員 も増えてきました。これからも常に前向きに演奏活動に取り組み、音楽への新しい刺激と楽しさを 取り込んでいき、50 年、60 年と永く継続できるバンドであり続けなくてはならないと考えていま す。