- 16 - 旅の思い出 フルート 松下 祥代 今から13 年も前、ホルン吹きの主人と小学校2 年と4 年の息子達と4 人で参加できた第 3 回ヨーロッパ演奏旅行は我が家にとって最初で最後の海外旅行になりました。 最初のウィーンでの演奏会は大雨の為、観客は5 名だけ。演奏者の方がはるかに多い演 奏会でした。 シェーンブル宮殿などのウィーン観光もサウンドオブミュージックの舞台となったミラ ベル公園など緑の中で歴史と自然を満喫できたひとときでした。疲れていても、次の日の 日程にワクワクする日々でした。 第1 回演奏旅行に参加した主人と私にとって、マルクグリョーニンゲンは2 度目の訪問 となりました。残念ながら前回のガスト・ゲーバーとの再会はできませんでしたが、10 年 以上経っても変わらない町並みにはマルクグリョーニンゲンの人々のあたたかさが伝わっ てきました。 テントでの演奏会、ビールを飲みながらの雰囲気は演奏をより味わいのあるものに変え てくれたような気がします。 故、山本雅章さんとの出会いから、楽器を続けていたために巡り合うことができたこの 旅行は、とても幸せな10 日間でした。 演奏中には顧問の川合さんをはじめ、みなさんに息子達をお願いすることもでき、感謝 することばかりでした。残念ながら息子達が楽器を手にすることはありませんでしたが、 シュトゥットガルトで購入したサッカーボールは今も部屋に飾られています。 先に帰国した主人は空港で楽器を調べられ、吹かされるというハプニングのおまけもあ りました。