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- 24 - ザルツブルグ鉄道音楽隊の来日について 前団長 石塚 宏康 2004 年8 月に私たちはザルツブルグ鉄道音楽隊を招き、当時開催されていた浜名湖花博会場や アクトシティ浜松中ホールでコンサートを開催するとともに、来日したメンバーをホームステイで 受け入れるなど、浜松市民吹奏楽団の団員しか味わうことのできない楽しく、熱く盛り上がった夏 のひと時を経験しました。 第3 回演奏旅行までは、当時シュツットガルト放送交響楽団のトロンボーン奏者故山本雅章さん のご尽力によって国際交流を進めてきましたが、2002 年末に山本さんが急逝し、国際交流を進め ていくべきか困り果ててしまいました。しかし、山本さんに恩返しする意味でもなんとか自分たち で国際交流を進めようと、ザルツブルグ鉄道音楽隊のグルンドビヒラー団長に国際電話をかけまし た。「2004 年に浜松で一緒にコンサートを開催しよう!」。これがザルツブルグ鉄道音楽隊が来日 するはじめの一歩となりました。また、幸運なことにザルツブルグの音大に留学していた日本人女 性が、通訳として間に入ってくれたことでその後の話はとんとん拍子に進んで行きました。 問題も山積でした。その一つが浜松での受け入れ態勢です。約10 日間の日程全てを浜松で過ご すには大変厳しいものがありますので、他で受け入れをお願いできるところはないかと調べてみる と、神奈川県川崎市がザルツブルグ市と姉妹都市であること、音楽専用ホール「ミューザ川崎」を 有し、音楽文化の発展を目指していることがわかりました。川崎市に受け入れてくれるよう依頼を だし、市民吹奏楽団の川崎吹奏楽団にラブコールを送り、川崎市・川崎吹奏楽団・浜松市民吹奏楽 団がタッグを組んで宿泊受け入れとコンサートの実施にこぎつけました。 受け入れ式典には川崎市長にもご臨席頂き市を挙げて歓迎していただきました。そして「いざ浜 松へ!」。 今思い返すと、仕事の合間にザルツブルグと連絡を取り合ったり、川崎市へ足を運んだり、毎日 夜遅くまで受け入れ準備に没頭していたことが昨日の事のようです。その後4 回目の演奏旅行で再 びザルツブルグを訪れることになりましたが、これも浜松でのおもてなしがあったから実現できた のかな?と。ちょっとだけですが、浜松市民吹奏楽団の国際交流のお役にたてたのではないかと思 っています。 これからもちょっぴり成長した自分を見つけるために国際交流を続けていきましょう。