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.... と「滑った」のではなく、「統べった」すなわち「統合された」と考えなけ ればなりません。大空を自由に飛び、大きな視野で俯瞰する鶴と、地を這い、 荒波に翻弄され、真っ暗な海の底深く沈み込む亀。すると、ここでの『鶴』 は『統理』であり、自分を本質的に支配している『魂』すなわち『本来の自分』 になります。そしてそれに対比される『亀』は、『現在、身体と共にいる自分』 と考えられます。実際に私たちは、なにか問題に直面すると、大きなエネ ルギーに飲み込まれ、心は深く沈んでしまいます。心は一心にその問題に 集中し、考え込み、未来がドンドン暗くなってしまいます。このように人 生は、考え思い悩む中で闇になるのですから『体と共にいる自分』とは、『考 える自分』、『理性の自分』すなわち『自我』です。『鶴』になぞらえた『本 来の自分』である『魂』と、『亀』になぞらえた『理性の自分』である『自我』とが、 ふ かん