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28 医療の本質はがん治療ではない。最初のほころびは生活習慣にあ る。それをきちんと手当をしていくのが原則だ。そう思い至った新 見は初めて、街に出て、多くの人と関わり、歯の治療や日々の生活 習慣の改善など、本来の歯科医師としての任務を全うしようと決め た。昔は、「町医者は自分でなくてもできることだ」と思っていたが、 それが自分の使命なのだと、今は自信を持って言えるという。 二十代の駆け出し時代に、がん治療と関われて良かったことは、 口も歯も体の一部だとはっきり分かったこと。ひと周り外から口の こと歯のことを考える素晴らしい機会をもらったと思っている。 |