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33 新見の思いは医院の建物の各所にしっかりと現れている。太陽の 光が心地よく差し込むガラス貼りの待合室。診察室はパーテーショ ンで区切られた半個室で、患者のプライバシーを重視した。 玄関から治療室まで、靴で出入りできるのも特長だ。靴からスリッ パへの履き替えは面倒だし、お年寄りにとっては重労働。薄いベー ジュ色の床は汚れが目立つが、汚れたら掃除すればいい。それより も患者にとって敷居の低い医院にしたかったと新見はいう。 新見 歯科医院に来る患者は「歯が痛い」という自覚症状がある 人がほとんど。しかし本来は、痛くなる前が大切なのだ。大学病院