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! 奇跡2 遺伝子疾患の子どもにあらわれた変化  聴覚システムは、先天的に遺伝子が欠損している病気の方にも使われています。障がい者で最初にトレー ニングを受けたのは、ダウン症候群の子どもでした。ダウン症候群は、 21 番目の染色体に異常がある疾患 です。私は医者ではないし、責任があるために母親からの依頼を何回も断ったのですが、会社の方に母親 と本人が来てしまいました。仕方がないので、あらかじめ誓約書を書いていただいて 10 日間のトレーニン グを引き受けました。  五日目のこと。私たちの前でいきなり言葉を発しました。お母さんは私たちの前で大粒の涙。「初めてしゃ べりました」と…。七日目に眼がんしん振が止まっていることにお母さんが気付き、同時にガタガタの歯並びがき れいになったというのです。「先生見て下さい! この子の歯並びは先日まで屏風のように互い違いだった のです」と興奮した様子で、その子の下唇をめくって見せてくれました。その後、この件を何人かの歯科 医に尋ねましたが、ダウン症候群の子どもはアゴが小さく、そこに大人の歯が生えてくるものだから行き 場を失った歯はアチコチに出てしまうということで、軽度のダウン症でも綺麗な歯並びは見たことがない ということでした。トレーニング前後、二回目のトレーニング前後と写真を撮っておきました。トレーニ ング前と後で比較してみましたが、アゴが太くなっていることも確認できました。トレーニング終了後か ら既に十数年経過した今でも、ダウン症候群特有の顔貌はしてないということです。これを機に自閉症や 学習障害をもつ子どもにも、ハイパーリスナーや市販品の「ブレインスイッチBOX」を断ることもなく提 20