【DO!BOOK・ページリンク】
0000275001   3 / 56

BOOKをみる

10秒後にBOOKのページに移動します


はじめに  ときは1999年。世間は世紀末思想に揺れていた時代に、日本に衝撃をもたらした英語用聴覚システ ム「マジック・リスニング」、皆さんはご存じだろうか? 「 10 日間で英語耳」というキャッチフレーズで一 世を風靡し、販売総数約七万台を売上げて二年連続で楽天売上No.1を記録した製品である。実はこの マジック・リスニングは、世を忍ぶ仮の姿だといっても過言ではない。ベールを脱ぐとあらわれるのは…、 聴覚トレーニング最強マシーンとして知る人ぞ知る存在「ハイパーリスナー」だ。  ハイパーリスナーはマジック・リスニングが世に出る一年前に、傳田聴覚システム研究所・所長傳田文夫 氏によって開発された。傳田氏はクラリネット奏者として国立音楽大学を卒業し、洗足学園音楽大学で教 鞭をとっていたクラシック音楽のスペシャリスト。演奏者として、そして教育者として数多の演奏家たち と向き合い、日本人と西洋音楽の関係について 20 年以上に渡る研究を続けていた。  ハイパーリスナーは一言でまとめると「日本語の耳をニュートラルにする」システム。日本語のリズムに とらわれている我々の耳を解き放ち、日本語に慣れ親しんだ聴覚を初期化してしまう。聴覚が初期化され ると、これまで眠っていた脳の一部が働きだし、にわかに信じがたい能力が発揮されるようになる。まゆ つばものとも思えるその効果を、本書でつまびらかにしていこう。 1