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! 捨てる神あれば拾う神あり 第6章 実業界の期待が集まる新しいビジネス  初期型のハイパーリスナーの開発費は、友人に頼んでも1,000万円ほどかかっています。費用を捻 出するために、民間の助成金を申請しました。ところがことごとく落選。助成金の申請というのはとにか く提出書類がたくさんあって、申請するだけで一苦労です。ところが、最後に残っていた助成事業は、申 込用紙がB4の二つ折り。これだったら簡単に書けると思って記入してポストに投かんしました。しばら く音沙汰がなく、助成金もすっかり諦め、忙しさに出したことも忘れていた四ヵ月後、「富士ニュービジネ ス育成基金に応募頂きましてありがとうございます」と電話がありました。「…??」。いまいちピンとこな いでいたら「書類に不備があるので書き直してください」との事で、ようやく助成金に応募していたことを 研究者であった傳田氏が聴覚システムの開発に成功したのは、確固たる理論と常人では思いも至らない発 想があったのはいうまでもない。実業界は、そこに新しいビジネスの可能性を見出した。傳田聴覚システ ムの快進撃の始まりである。 43