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..................ル....ア...... が起きて、不安が生まれます。ところが、もっと深 いレベルには、0か1かのほかに、0でも1でもある という3つ目の領域があることを認識する必要があり ます。 人の身体も健康と病気に2分することはできませ ん。ほとんどの人はその中間にいて、少し悪いとこ ろがどこかあるけれど、日常生活は送れているので はないでしょうか。それがまさに未病です。みんな 未病だと考えれば、一体感を感じることができます し、不安が少なくなります。 現代医学をやっている人は、「東洋医学は効か ない」と言い、東洋医学をやっている人は「現代 医学は薬ばかりだ、副作用がある」と言います。そ れぞれが2 元で考えるのではなく、一緒にやってい けば東洋医学と西洋医学は融合できると私は思い ます。 違うものをうまく統合するには、共通点を研究し 理解することが必要です。まさに温故知新で、現 代医学が忘れていたものを伝統医学が知っていま す。両者とも、生命の健康、有益な長寿のため の知識を目指しているわけですから、一緒にコラボ し、仲良くすることはできるはずです。 自分が自分の主治医に 今、病院は大した病気ではない患者であふれて しまっています。それを解決するのは、医療という より生き方の知恵であり、それこそが未病対策のた めの知識だと思います。そのためには、自分が自 分の主治医となって、すべての人が健康について の知恵を代々伝えていくことが必要です。例えば、 風邪を引いたらまず生姜湯を飲む、それで治らな ければ病院に行く等です。WHO(世界保健機関) も、未病対策といえるプライマリーヘルスケアのため の伝統医学をすすめています。 また、亡くなる前2カ月に、その人の一生分の医 療費の3割程度を使うといわれています。現代医 学の進歩により、ずっと寝たきりになる人も多いわけ です。大きな費用なのですが、原則として救急隊 員や医師は、本人の口から意思表示がない限り、 法律的に延命治療をやめることはできません。しか し、現実は、延命治療を拒否する家族が増加して いることが問題になっています。 そこで、厚生労働省が事前に用紙に記入して自 分の意志表示をしておく「人生会議(ACP)」という 取り組みを始めました。横浜市もその普及のために 「もしも手帳」の配布を始めました。自分の主治医 は、自分であるべきなのです。 *「人生会議」:もしものときのために、本人が望 む医療やケアについて前もって考え、家族等や医 療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り 組みのこと 上馬塲和夫先生 医師、医学博士 広島大学医学部医学科卒業後、虎の門病院内科レジデント、北里研究所付属東洋医学総合 研究所、富山県国際伝統医学センター、富山大学和漢医薬学総合研究所を経て帝京平成大学 ヒューマンケア学部・東洋医学研究所 教授、浦田クリニック統合医療研究所 所長、内閣府認 証NPO法人日本アーユルヴェーダ協会 理事長、一般社団法人国際統合治療協会 理事長 〈上馬塲和夫 最新の活動〉 ●寺子屋シャーラ(アーユルヴェーダを学ぶ)   https://sites.google.com/view/terakoyashala/ ●あんしん漢方(漢方をご自宅で実践)   https://www.kamposupport.com/anshin/ 15