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5 ーー 歯はこれほど使われている ーー 「現代人は、食事の際あまり噛まなくなった」 この言葉は、今に言われ始めたわけではない。ある文献によると、小野妹子は一回の食事 で、1200回以上ものを噛んでいたそうだ。今は、流し込むように食事をすることが多 く、一回の食事で平均300回ほど噛むことが一般だ。 良く噛むことが、脳への良い刺激となったり、顎の筋肉を鍛えたりすることができる。良 く噛まないと、それだけあごの力が弱くなってしまう。 しかし、一回の食事で300回噛むということは、一日3食で900回、一年で33万 回、100歳まで生きるとしたら3300万回噛む作業をするという計算になる。 食事は、人間が生きていく上で最も大切なことのひとつだ。歯が悪くなり、食事が脅かさ れることは、生きていく上での大きな痛手となってしまう。