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30 その人は親父の仕事を手伝ってくれていた 人で、常に私を励 ましてくれた。 苦しい時も、ミスをした時も、師匠がいてくれたお蔭で乗り越 えることができた。 本当に心の支えになってくれた。 最近は、丁稚奉公という言葉すら死語に近くなってきたが、技 術を教える場においては、この丁稚奉公制度は欠かせないも のの気がする。 私の仕事は今でこそ内装等をおこなっているが、当時は社名 の通り、解体という特殊な仕事。 足場を一歩踏み外せば大怪我をすることもあるし、命の補償 すらない。 さらに、高所からドライバー一本落としても、当たりどころが 悪ければ、人を死なせてしまうこともある。