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83 最後の章は少しだけ プライベートな話 をします。 私が二三歳の時、長女が生まれた。 名前は「ハルカ」 ハルカはダウン症で生まれてきた。 その上、心臓に穴が空いていて、三歳まで生きることはでき ない、と医者に告げられた。 その時はまだ私も若くて、地位も名誉もお金も無い。 手術しても治る確率は50%。 医者は辛くても本当のことを宣言するしかない。 医者から告げられた時、どこを見つめているのかも分からな い、ただただ呆然とした気持ちで宙を眺めていた。 でも、何かをしなければ、この子は数年後にはいなくなる。