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●当初の公園構想とはどの様なものでしたか。 ★「(仮称)環境共生公園」として、地域・自然・人との共生をめざしていた。「豊かな自然体験を提供する場」としての 期待の一方、ボランティアなどのマン・パワーが課題とされた。市街地から距離があるため、疑問視する声もあった。「み んなで創り、みんなで育てる公園」という合言葉で「環境学校市民活動運営会議」へとつながって行った。 ●「里山ネット」の活動でどんな時に遣り甲斐を感じますか。 ★何より気持ちいい。樹木が発散する「フィトンチッド」を浴びる森林浴効果があると思っています。 体力的には大変な活動の時もあるが、活動によってきれいになった森を見るのは爽快感、清々しさを実感できる。年代を 超えた仲間と思いを共有し、参加・協力してくれる企業、一般市民の方を迎え、一緒に取り組む喜びを感じる時です。 ●最後に、初代会長高杉志朗氏(故)が柏崎市民文化誌「風のいろ」3号にこんな言葉を残しています。 「柏崎・夢の森公園」をメーンフィールドとして多くの市民の力を森づくり活動に結集させたい。 かつて日本中いたる所に、人々の協働による理想的な里山環境と里山文化があった。 今こそボランティアの輪で里山を復元させ次代の子どもたちに伝えたい。』 この言葉を踏まえて、「里山環境づくりネットワーク」の今後の展望と夢を聞かせて下さい。 ★同じ思い、願いを共有して共に歩んできた高杉氏の死去は大きな衝撃だったが、その遺志を守り、伝え、継いでいきた い。次代を担っていく子どもたちの育成が大きな課題です。「緑の少年団」の結成の実現は足踏みしているが、「青空くる くる」「いい味しお組」「森の幼稚園」等に期待したい。 今回の里山ネットの取材をして、自然と人間の共存を考えると里山は理想的な形態ではないでしょうか。里山の環境整 備をして出た間伐材や草等は、形を変えて新たな物を産み出しだし大地に返る。市内に住む小林康生氏の言葉「人は自然 の子供」を、じろばた柏崎で「自分が生きてきた中で一番の問題は、自分の小さい頃は人は自然と共に生きて来たのに、 今は自然を征服しようとか、自然の親であろうとしていることだと思います。そうではなく人は最後まで『自然の子供』 で有りつづけたい…」と述べておられた事を思い出しました。 物を言わぬ自然ではあるが、多くの事を教えて学ばせてくれるけれど、里山環境を整備する上でも人のエゴを通すだけ でなく、自然との対話が大切ではないでしょうか。 人の物差しでは無く自然の物差しで計画をして、柏崎・夢の森公園での活動を、市民ボランティアの手で後世に繋げて いく事を願っています。